2006年10月 8日 (日)

小説をテーマで探す方法

 小説というのはフィクションなので、テーマで分類されていない。日本の図書館の目録で検索するのはお手上げである。
 ところが、アメリカは小説のようなフィクションにも件名(subject)をつける。そして、アメリカの図書館は結構、日本語の本を集めている。
 Library Congressにアクセスして、そこの目録の件名にローマ字で何か入れてみるべし。いろいろ発見があるよ。

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2006年8月25日 (金)

出版年は大事な情報

 図書館で、本を借りたり予約する人で、出版年にまるで無頓着な人がいる。
 これは危ない。
 資料を検索すれば、目録データに出版年がある。これは必ず確認すべきである。今回、冥王星が惑星からはずれたように、世の中は大変、変化するのである。
 成人病は生活習慣病になったし、精神分裂病は統合失調症になったし、痴呆症は認知症になったし、知恵遅れなんて言ったら今、大変だし。こういうのは、ことばだけでなく中身も変わっているのだ。
 恐竜なんか学説がどんどん変わっている。
 本の内容は、すでに過去のものという認識でいた方がよい。年々歳々、本当に変化があります。法律もばんばん改正されています。歴史も書き換えられ、変わらない分野の方が探すのが難しいです。

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2006年5月31日 (水)

相談デスクがある場合は積極的に利用しよう

 図書館で相談デスク(相談カウンター)をちゃんと置いてあるところは少ない。なお、これは名称はいろいろだが、要するに、貸出・返却じゃないこと(利用者の問い合わせに答えたりする)を行うデスクまたはカウンターである。
 この少ないデスクがある場合には、疑問点は積極的にきいた方がいい。本だなに本を返している人にきいたところで、そういう人たちは、アルバイトやパート、ときによってはボランティアなどである場合も多い。
 なんとなくかしこまったところで尋ねるのはいやだという人も結構いるようだが、それは、とても損な話だ。税金を払っているのだから、用意されているサービスはどんどん利用すべきだ。 

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2006年5月25日 (木)

子どもの本の選び方

 私は、当然、子どもの時から本が好きだったから、図書館の司書なんかになっている。本を読むことのメリットは、何と言っても、考える人間になることである。本を読むという行為は、ただ単に文字面を追っているのではなく、言語を通じて考えているということなのである。逆に言うと、何かの病気で考えることのできなくなった人は、本を読むことができない。
 子どもの本について解説した本は山ほどある。また、図書館では、子どもの本を紹介したリストをつくったり、展示をしたりしていることもある。こういうものを見て選んでもよいのだが、ずばり、あまり、そういうのに頼りすぎないで、自分が好きな本を子どもに薦めてみるといい。ただし、強制してはいけない。
 それから、子どもが自分で選んだ本を、やさしすぎるとか難しすぎるとか、あまり言わない方がいい。子どもは、気に入れば、何度も同じ本を読むから、難しくても、そのうちわかる場合がある。また、やさしすぎるように見える本でも、年齢に応じて感じとっているものは違うし、読書を通して考えていることは違うから、あまり、こだわる必要はない。
 何才までに読まなきゃいけない本なんていうリストを作って、課題をこなすかのように読ませるなんていうのは愚の骨頂である。こんなことは、ぜひ、しないでいただきたい。

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2006年5月23日 (火)

読み方注意

 日本語は読み方がいろいろあるので難しい。退職して閑なので、視覚障害者のための朗読・音訳ボランティアをしようと思って電話をかけてくる方がいらっしゃるが、中には、どうも考えが甘すぎる方もいる。ただ読むだけだから簡単だと思っているのだが、そうではない。
 アナウンサーのように読むのは難しいとか、そういう話ではない。だいたい、視覚障害者のための朗読・音訳ではそこまでのレベルは要求しない。
 普通に何と読むのか知るのが大変ということである。それを調べるのにかなりのツールに関する知識と労力が必要なのである。例えば、地名で「本町」とあるが、これだって、「ホンチョウ」「ホンマチ」「モトマチ」と少なくとも3通りの読み方がある(「モトチョウ」とは読まなさそう)。

 検索をするときも、読み方注意である。図書館の目録では、「私」は「ワタシ」と本に振り仮名でもふっていないかぎりは、「ワタクシ」と読むのを原則としている。「日本」は「ニッポン」ではなく、「ニホン」と読んでいる。ただし、政府は「日本国」を「ニッポンコク」と読み、ローマ字では、NIPPONと書くことにしています。

 「世論」というのも、今は、「セロン」と読む人が多いが、本当は、「ヨロン」である。もともとは、「與論」と書いた。今の漢字にすると、「与論島」の「与論」である。

 自分で思っている読み方で出てこない時は、他の読み方でも検索してみよう。

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2006年5月22日 (月)

資料はより特定される方に分類される

 図書館の分類は、おおまかなものは覚えていた方が便利だ。
 だいたい、3桁から4桁の番号がつけられていると思うが、上から10区分ずつ展開されているだけの話である。
 例えば、文化人類学は389だが、3は社会科学、38は民俗、それで、大きく民俗などに分類される38の最後に389として文化人類学が設定されている。

最初の桁は、次のようになっている。
0 総記・情報科学・・・総合的なもの、他に分類されないもの
1 哲学・宗教
2 歴史
3 社会科学
4 自然科学・医学
5 工学・家庭
6 産業
7 芸術
8 語学
9 文学

 それで、当然のことながら、ぴったり分類できないものもある。たとえば、経済の歴史など。こういうものは、普通は、経済の方に分類される。つまり、1桁目は2ではなく、3の社会科学の方に分類される。33が経済なので、そちらの方に分類される。より、特定される方に分類するのが原則なのである。なんでも、歴史の本は歴史に分類すると、歴史のボリュームがやたらと大きくなりすぎてしまう。もっとも、政治の歴史は政治に分類するのだが、一般に、歴史といわれる本は、政治史が多くをしめているので、厳密に言うことは難しい。いろいろと主題がまたがっている場合は、もうひとつの方も見るようにするといい。ただ、あまり、うろうろするより、図書館の司書にきいた方がはやい。もっとも、司書のいない図書館も多いし、役所との人事異動も結構あるから、自分がよく行く図書館では、どの人がちゃんと答えられるのか確かめておいた方がよい。
 まあ、率直に言って、これもあきらめざるをえない悲惨な図書館も多いのだが、これは図書館のせいではなく、そこの自治体の人事政策のせいである。こういう場合は、苦情というより、自治体にきちんと要望を市民として出していこう。市民の声がなければ、自治体は変わらない。

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2006年5月21日 (日)

図書館で資料を検索するときは助詞に注意

 図書館の資料を検索するとき、今は、ほとんどコンピュータで検索できる。その場合の、共通の注意がある。

1 一般的には「ひらがな」で検索するのではなく、「カタカナ」で検索する。
2 漢字仮名混じりでも検索できるのが一般的だが、本の表記どおりでない場合がある。
3 数字やローマ字もカタカナにした方が検索できる。
4 カタカナで検索するとき、助詞は発音どおりに入力する。

2については、例えば、旧漢字を使っている場合、新漢字に直されている場合がある。現在の目録では、旧漢字でもそのまま使うことになっているので、逆の注意も必要である。

3についてはコンピュータのソフトの名称などもカタカナにしてしまった方が検索できる。数字はあくまで、イチ、ニ、サンという日本語としての読み方が基本なので要注意。「キュウ」が「ク」となっている場合があるので注意。a,b,cもエイ、ビー、シーと読んでいる。うまく検索できない場合は、ここらへんを変えてみて。

4については、変だと言われるが、「東京へ」とか言う場合の「へ」は「エ」、「日本を」とか言う場合の「を」は「オ」とするということである。こういう仮名遣いが決まる前に、図書館の目録の規則の基本が成立したからである。

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