情報社会をより良く生きるには
『人間会議』という雑誌の2006年冬号のタイトルである。この雑誌名は、なんか変な新興宗教臭い名前だが、そういうものではなく、宣伝会議が発行している質の高い雑誌である。
今号の表紙の絵の木原千春氏という画家も面白い。
内容で、面白いのは、エッセエで有名なモンテーニュについて書かれた記事だ。彼は、うるさい世間を嫌って、はやばや若隠居したものの、かえって、いろいろな思いが噴き出し、それを有名なあの本にしたとのことである。
これは、「溢れる情報洪水」から逃れたいとかいう、ステレオ・タイプな物言いに対するアンチ・テーゼになっていて面白い。
また、整理力の記事で、図書館なんかについてはまったく触れられていないものの、書くことによって思いが形成される(整理される)というのは実に同感だ。
してみると、書くこともなく整理する図書館とは一体何なのか?
残念なのは、こういうテーマの雑誌なのに図書館に関する記事がないことだ。この業界の人にそういう発想がなかったのか、それとも、書き手を見つけられなかったのか。
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