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2011年2月27日 (日)

高知の県立・市立図書館合築・一体化問題の本質は何か

 高知のこの問題は、どういうわけか全国的な話題にされていない。

 なぜか? 全国の他の地域では考えられない問題だからだ。

 高知の問題は実は「図書館の問題」ではない。図書館サービスや図書館政策に本当に関心のある人が行政当局にも県民にもほとんどいないのだ。

 高知の図書館の利用率は恐ろしいほど低い。図書館自体が貧弱だから仕方ないのだが、もともと本と縁遠い土地のようである。

 高知県は学力も沖縄の次に低い。

 知的関心自体が低い土地柄でもある。酒は東京に次いで消費量が多い。東京は、全国から人が集まって酒を呑んでいるわけだが、高知はそういうわけではない。高知県内では高知ナンバーの車ばかりである。そんなに全国から人が集まるところではない。

 つまり、日本一酒飲みで学力が低く本を読まない県ということである。

 こういうところでは、図書館が合築だの単独だの、どうでもいいと思っている人が大半だろう。

 そういう背景・風土があるから、合築推進派は強気でいられるのだ。合築推進派は図書館サービスを考えて推進しているわけではなく、もともと、建設コストを減らしたい、中心市街地に何かポーズを示したいというだけなのである。

 何しろ本を読まない風土なので、ものを考える習慣がない。

 従って、合築構想自体、考えがあって行おうとしているものではない。

 単に高知市側の合併特例債期限に間に合わせて一緒くたにつくってしまおうというだけの話である。県立図書館はそれまでずっと放置していたので、どうにかしなければならなくなっており、さすがの文化果つる高知県でも廃止は言えないからこういう形でごまかそうとしているだけなのだ。

 高知県外からも新図書館の検討委員を入れたら、びっくりするようなことをいっぱい言われて、あわてて資料費をつけたりしている。

 そういうとんでもない後進性を示しているだけの例に過ぎないのだ。

 高知県が貧乏だから、いろいろできないのではなく、すべてこの調子だから貧乏なのだろう。それで脱藩者が後を絶たないわけである。みんな坂本龍馬に続いているのである。

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2011年2月 9日 (水)

高知図書館合築問題

高知のこの問題はどうも合築そのものが目的のようだ。ここにも手段の目的化がある。地方政治もいよいよ断末魔だ。

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