図書館の本棚と書庫
どうも、いろいろな人と話してきて、図書館の本棚と書庫について根本的な理解不足があるのではないかと思った。本棚とか書庫とか言っても、常に利用する人がいるので、ただの物置ではない。
したがって、頻繁な出し入れも想定しなければならない。もちろん、程度の差はあるから、あまり出し入れのないものは、集密書庫だのに入れてもいいのだが、これだって、よく、ほかの職員とかちあう。そのときは、相手が出し終わるのを待っていなければならない。
ひどい人は、図書館の本棚を端から端までぎゅうぎゅう詰めにするものだと思っている人がいる。納まりきらなくてぎゅうぎゅう詰めになっている図書館はあるが、これはいい状態ではない。なぜなら、これでは新しい本を入れられないからだ。
図書館の本棚は基本的に分類順だ。受け入れ順ではない。分類順の方が同じテーマで本が探せて便利だからだ。利用するための本棚であって、ただの本の置き場ではない。受け入れ順で管理する方法もないわけではないが、昔から言われながらちっとも流行っていない。よほどできのいい検索システムが必要だが、本棚の前に行って、中身をぱらぱらと見る方が速いのである。受け入れ順で効率的なシステムはせいぜい自動書庫だが、これも疑問符だ。売っている人には申し訳ないが。よっぽどの大規模図書館で予算があり、利用者が自分で検索する能力の高いところでないと無理だと思う。
高知の話は駐車場と書庫でもめているが、どうも「書庫」という言葉がよくないのかもしれない。
駐車場に例えればいいかもね。船積みするくらい狭い駐車場だったら、出し入れに困りますよね。駐車場と言っても、車を置くスペースだけでなく、車を出し入れするスペースも必要です。書庫も同じなんです。
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